GX志向型住宅とは? - CLASSO | 伊那谷に家を建てたい人のためのハウジングカタログ【WEB版】
2025年11月4日

GX志向型住宅とは?

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アドバイザー
神藤

最近聞くようになってきましたGX志向型住宅について、今回は少し触れていきましょう。

そもそも「GX」とは?

GXは「グリーントランスフォーメーション(Green Transformation)」の略です。
簡単に言うと、化石燃料をできるだけ使わず、クリーンなエネルギーを活用していくための変革やその実現に向けた活動のことです。
現在、人間が生きるため、豊かな生活を送るためのさまざまな活動のエネルギー源は、石油や石炭などの化石燃料が中心です。
化石燃料は消費するときに二酸化炭素をたくさん排出しますが、地球温暖化の最大原因となっているのが、この二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスです。
化石燃料に頼らず、太陽光や水素など自然環境に負荷の少ないエネルギーの活用を進めることで二酸化炭素の排出量を減らそうといった取り組みや、そうした活動を経済成長の機会にするために世の中全体を変革していこうという取り組みのことを「GX」と言っているようです。

GX志向型住宅って?

そこから、そのGXの考え方を取り入れた新しい住宅のスタイルが「GX志向型住宅」ということになります。
GX志向型住宅とは、住まいのエネルギー効率を劇的に改善し、環境に優しい生活を実現するための住宅スタイルということになるでしょう。再生可能エネルギーの活用や高い断熱性能に基づいて住宅を設計していくことになるでしょう。
簡単な設備としてはやはり、太陽光発電のエネルギーを利用してエネルギーの自給自足を目指していきます。GX志向型住宅とは脱炭素志向型住宅とも置き換えられるようです。

大きな特徴:高断熱性能

GX志向型住宅の大きな特徴の一つは、高断熱性能でしょう。断熱性能を高くして、冷暖房にかかるエネルギー消費を大幅に削減するのです。また、設備関係も高効率の設備導入が必要になってきます。
給湯器やエアコン、照明器具などがそれに入ってきます。
さらに、HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)の導入が必要となり、エネルギーの見え
ム)の導入が必要となり、エネルギーの見える化をしていくことになりますね。

GX志向型住宅の基準

GX志向型住宅の基志向型住宅の基準は以下の通りです。
・断熱等性能等級「6以上」
・一次エネルギー消費量の削減率:35%以上(再エネ除く)

以前は、ZEH(ゼロエネルギー住宅)の基準を最低限の基準としていました。
・断熱等性能等級「5以上」
・一次エネルギー消費量の削減率:20%以上(再エネ除く)
というZEHの基準があり、それをワンランク上げた数値になっていますね。

HEAT20の考え方との違い

断熱性能を重視する建設業者の間では、以前からHEAT20(一般社団法人 20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会)が提案する基準が意識されてきました。
HEAT20の基準は、さらに高い断熱性能を目指す内容になっていますが、現行の「断熱等性能等級6以上」という基準も、十分に高い性能が求められる内容です。
そのため、この基準を満たす住宅を建てるには、相応の技術力を持った建設会社でないと難しいレベルになってきます。

以下の表を参考にしてください。このあたりは、4地域とお考えいただければよろしいかと思います。

HEA20の資料からの抜粋ですので、さらに高い水準のUA値も記載されておりますが、等級6レベルのUA値が0.34という数値もかなり高い数値と言えます。
ZEHの基準が0.75ということを考えるとかなり断熱性能を上げていかないといけないと思われますね。
これからの住宅は、性能重視ということになっていくことになるのは間違いないでしょう。

建築費とのバランスも大切

ただし性能を上げるということは、ただでさえ建築費が高騰している現状から、その分建築費も上がるということになります。
また、GX志向型住宅を建築したい場合は、建築会社が建築できる能力があるのかを見極めていく必要もあるでしょう。

補助金制度にも注目

令和7年度の「子育てグリーン住宅支援事業」の概要においても、もっとも高い補助金が交付されるのはGX志向型住宅です。
その次に長期優良住宅、ZEH水準住宅と続き、住宅の種類に応じて補助金の交付額は段階的に下がっていきます。
(補助金の詳細については、専門家や建築会社へ直接ご相談ください)

これからの家づくりは?

これからの住宅は、やはり高性能の住宅に進んでいくことになるでしょう。政府としても地球温暖化対策の一環として、脱炭素の住宅を推奨しています。
そのために、補助金の交付もしているのが現状です。建築費は高騰の一途をたどっていますが、性能を良くして建築費は上がるけれども、性能が良くなった分、光熱費の削減や創エネを含めて地球に優しい住宅を目指していくという大きな考え方もありますよね。

当然、建築にかけるご予算もありますので、ご自身の生活に合った住宅をご検討されるのが一番かと思います。
GX志向型住宅まだまだ少ないかもしれませんが、これからは供給が増えていきそうです。

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神藤 泰隆

宅地建物取引士 / 住宅ローンアドバイザー / 賃貸不動産経営管理士

大学卒業後、東京のゼネコンに入社。大手での経験を経て、出身地である伊那市にUターンし、地元密着のエ務店に転職。その後、今までの建築業・不動産業の経験を活かし企業の枠にとらわれない住まい相談ができる場所をつくりたいと考え、独立し、オフィスジンドゥーを開業。

https://office-jindo.com

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