今回はこんなテーマを考えてみました。
以前のコラムでは営業マンの選び方についてふれたことがありますが、営業マンも何十年もその会社にいて、アフターサービスやメンテナンスの対応をしてくれるとは限りません。
そうなると、営業マンが素晴らしい人であったとしても、営業マンが変わってしまったら対応が悪くなることも多々あるのです。
時にはこんな相談が・・・
以下は実際に、最近私のところに相談があった数例です。
- 引き渡しを受ける際、これでいいの?と思う箇所がいくつかあるけれど、これって建築会社に言ってもいいの?
- 手直しの工事をしてくれるという話にはなったのだけれど、いつ工事をしてくれるのか連絡が全然来ない…こういうものなの?
- 引き渡しを受けてから一年半も経つのに、いまだに当初クレームを入れた箇所が直らない。クレーム対応にも全く来ない、連絡が遅い。
- 図面通り、物決め通りの施工をしてくれていなかった。
- もう、建築間もないのに建築屋に対しての信頼が全くなくなった。メンテナンスも依頼したくない。
という、新築であるにもかかわらずとても切ない話で、聞いている私も心が痛みました。
疑問に思ったことは言っていい?
まず、①と②についてですが、引き渡しを受ける前には特にみなさんの目でしっかりとチェックを行い、「おかしいな?」「図面と違うな」「これは納得できない」というようなところがあれば、まずしっかり施工会社に伝えることです。当然、住宅は人の手で造るものですので、ミスをすることもあれば、気付かなかったこともあるのは事実です。
そこを施工会社のほうでもチェックして、お施主様もチェックして最終的にお引き渡しを受けてもらうというのが通常の流れかと思います。
クレーマーと言われてしまうくらいの方もいらっしゃるのは事実ですが、施工会社も頑張って施工をしているのは間違いないと思いますし、その結果の不出来な点はしっかり直してもらいましょう。
ここで私が一番大切なことだと思うことは、
◎気づいたことはすぐに伝えてあげる
ということです。
後から、”あそこも””ここも”はダメです。施工後の不具合と言われることもあります。おかしいなと思うことはすぐに連絡です。そしてすぐに対応してもらいましょう。
そこですぐに対応をしてくれない施工会社は基本的にダメな会社です。クレーム対応ができない会社です。
連絡がないのはもってのほか!
次に③の件ですが、普通はありえない会社ですよね!このような会社がやはりあるんだという感じです。
一年半も毎日過ごす住宅でクレーム対応をしてくれないなんて、家に帰るのも嫌になってしまいますよね・・・これは営業マンも悪いでしょうが、もはや個人のレベルではなく、会社の対応が悪いわけで、会社の品位が疑われます。これでは、何十年と住宅は存続するのにメンテナンスを頼もうという気にはならないでしょう。
また、④についても①②と同じことですが、やはり人の手で造るものであるので、ミスや失敗はあるかもしれません。
当然みんな完璧を目指して仕事をしていると信じたいですよね。ミスがあった場合はそのミスをいかに早急に対処できるか、そのミスをいかにカバーできるかが重要なのではないでしょうか?
ミスや失敗は一人の目では盲目になってしまうことがあります。単純なことですが、数人で確認しながら施工を進めていくことこそ、ミスを少なくすることの大きな手段であると私は思うのです。
建築会社によっては、建築中は現場に入れない会社もあるようですので、そういう会社さんでは中間のチェックは難しいかもしれませんが・・・
ここで重要なことは・・・
◎建築会社を選んだのは自分、そこの建築会社と一生付き合えるような会社を選ぶこと!
言葉は悪いかもしれませんが、業者の選定には時間をかけた方が多いはずです。その会社と心中できるような会社を選んでください。金額や、プランや、対応や、アフターも含めてですよ。
自分で行き詰った場合はいろいろな人に相談をしましょう!
信頼が無くなっても、諦めてはダメ!
最後に⑤です。もう対応の悪い施工業者に話もしたくないのはよくわかります。その通りだと思います。
でも、答えはNOです。
建築の場合、ほとんどの会社はアフターサービス基準に基づいて全ての物に保証があります。保証期間であるなら無償で対応してくれることもあります。ここで他社に依頼してしまうと、当然費用が発生しますし、それよりなにより責任をその会社が免れてしまい、逃げることになりますよね。
対応が悪い業者というのは面倒なアフターは逃げたいと思っているものです。でも直せるまで逃がしてはいけません。みなさんの住宅を造らせていただいた責任がその会社にはあるのですから。最後まで責任を持って仕事をさせましょう!
まだ、建築前の方がほとんどでしょうが、住宅は建築後のほうが長い付き合いになるものです。そのこともしっかりと考慮して、しっかりと自分で業者選定をしてくださいね。