新築を建てたい!家を建てる時に最初に考えること - CLASSO | 伊那谷に家を建てたい人のためのハウジングカタログ【WEB版】
2023年11月29日

新築を建てたい!家を建てる時に最初に考えること

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アドバイザー
神藤

初めまして、今回からコラムを連載させていただくことになりました神藤と申します。
私は、長年「建設業」「不動産業」にて仕事をしてまいりましたが、現在は消費者側に立った相談所を営んでおります。お客様と同じ目線で建築前のお客様のお役に立てることがあれば幸いでございます。皆さまのお役に立てるような情報を発信できたらと思っております。

新築を建てる時にまず考えることって何?

第1回目は、「住宅を建てる時に最初に考えること」というテーマにいたしました。正直なところ、建設業界に携わっている人間は改めて考えたことはないことかもしれません。「こういうものだ」という旧態依然とした考えが建設業界には少なからずあるものです。ただし、10年くらい前から建設業界の考え方も徐々に変わってきており、「顧客満足度」「お客様本位」ということを第一に考える現在の姿に変化してきているのではないでしょうか。

そこで、「住宅を建てる時にまず考えること」も時代とともに変わってきたように思います。SNSが発達する前は、この上伊那地域で住宅会社を決める方法といえば、知り合いのつながりで住宅会社決めたり工務店を紹介してもらったり、そんなことが多かったようにも思います。

ただ、この10年ほどの間で、そのような紹介などから始まることは少なくなり、まず「住宅展示場」を見学して、そこから自分たちで業者を決めようと思う方が増加してきましたね。自分たちで考えて決定するのは本当に大事なことです。

しかし、事前に「具体的にどのような住宅にしようか」ということを考えないまま、住宅展示場を見学される方も多いと思いますが、それによりこんな悩みも生まれてくるという話を聞きます。

  • 住宅会社のパンフレットが山のように増えた
  • 住宅会社からのダイレクトメールがいっぱい送られてくる
  • 住宅会社から営業の電話やメールがいっぱい・・・

など、最近は厳しい営業もできなくなってきているとはいえ、このように感じている方は少なくないと思います。

また、各会社を見て周れば周るほど余計に悩み始めるもの。なぜなら、訪問した会社では必ず「うちの会社が一番いいです!」と営業マンは言うはずです。そう言われると皆さまはますます悩んでいかれるはずです。

そこで、住宅展示場を見てまわる前に、以下の内容をご家族で検討してから、その内容に見合った展示場や住宅会社に話を聞いていくほうがよろしいのではないかと思います。

住宅展示場や住宅会社に行く前に確認すべき5つのこと

実際に住宅展示場や住宅会社を訪れてたときに困らない様、下記のことを考えてみましょう。

  • 自分たちに必要な新築の間取りは?
  • 自分たちに必要な新築の大きさは?
  • 新築にかけられる費用は?
  • 新築の仕様・スペックはどの程度にする?
  • 新築を建てることにおいて絶対ゆずれないものは?

建築される方の年齢層によっても、住宅の建築の考え方は異なりますが、今回は 20〜30代で1棟目の新築を検討されている方 へ向けてアドバイスさせていただきます。

① 新築の間取り

最近では、家の大きさや広さにこだわるというよりは、必要な部屋数を確保できればあまり大きくなくても良いという考えのお客さまが増えているようにも思います。そこで必要なのが、➀の間取りです。ざっくりで良いのでこのくらいの広さでこんな感じという案を家族会議で考えましょう。

② 新築の大きさ(面積)

次に、②新築の大きさについてですが、現在は素人の方が使えるソフトで作図もできてしまう時代ですが、ここはプロの力を借りて面積を出してもらったり、ハウスメーカーさんのプラン集をもとに面積を算出したりしてみましょう。この大きさが何故重要なのかというと、次の ③新築の費用 に大きく関係します。

③ 新築の費用(ご予算)

やはり新築を建てるにおいてとても重要なポジションをしめるのは、「建築費用(ご予算)」です。建物が大きくなれば、当然建築費用は上がります。ご予算を最初から設定しておかないと、お望みの大きさの住宅が建設できなかったり、途中で予算オーバーしてしまったりする可能性があります。そうなっては大変ですよね。新築の希望の大きさや広さを考えた上で、総額の建築費用を算出する必要があります。

④ 新築の仕様やスペック

次に考えていく必要があるのが、④新築の仕様やスペック です。この上伊那地域でも、住宅会社は何十社とあり、それぞれが得意や重要としていること、独自の仕様や工法などを持っています。当然、ハイスペックな住宅会社からローコストの住宅会社まで存在します。また会社によって仕様が違い、建築費用・コストも変わってきます。

そこで皆さまは、どの仕様やスペックを望み、建築費用(予算)はどのくらいに設定するのか を考える必要があるのです。

ここまで検討されると、建築費用のご予算は大体決まってくるはずです。そのご予算内で、例えば、「スペック重視」であれば、建築費用はその分増加するので、建物の大きさを小さくすることが考えられます。その反対に、「建物の大きさをある程度確保したい」ということが第一優先であれば、スペックを少し下げるといった具合に調整ができます。ご自身のご予算にあった住宅会社を検討しておかないと、住宅展示場などに行った際いいなと思って住宅会社と話を進めても、その後結果的には希望の住宅会社では住宅が建てられなかったということになってしまいます。

事前に上記の検討ができていれば、住宅会社選びも的確にできるようになるかと思います。

⑤ 新築を建てるにおいて絶対ゆずれないもの

最後の ⑤新築を建てるにおいて絶対ゆずれないもの ですが、せっかく一生で一番高いであろう買い物をなさるのですから、せめて何かひとつでもいいので、これはこだわりなのよ!というものを住宅の中に入れていくことは、新築を建てることにおいての楽しみになるのではないかと思います。

最後に

2021年3月頃から起きたウッドショック以来、建築費の高騰が続いており、ウッドショック前より、3割以上も建築費が上がっている事例もあります。そういった昨今の社会情勢も考慮すると、より事前に建築費用を十分検討の上、展示場や建設会社の門をたたくことが重要ではないでしょうか?

インターネットやSNSの発達により、10数年前よりいろいろな情報を手軽に取得できる時代になってきました。自分たちで調べ、事前に考えておくことで、やみくもに住宅展示場にいくより的確な住宅会社選びができるかと思います。

最後に、住宅会社選びももちろん重要ですが、いかに信頼できる営業マンに出会えるかということも、新築づくりに大きく左右します。そのあたりの見極めについては、またそのうちテーマにしたいと思います。

新築づくりは大変なこともありますが、素敵なマイホームづくりが叶うことを願っています。

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神藤 泰隆

宅地建物取引士 / 住宅ローンアドバイザー / 賃貸不動産経営管理士

大学卒業後、東京のゼネコンに入社。大手での経験を経て、出身地である伊那市にUターンし、地元密着のエ務店に転職。その後、今までの建築業・不動産業の経験を活かし企業の枠にとらわれない住まい相談ができる場所をつくりたいと考え、独立し、オフィスジンドゥーを開業。

https://office-jindo.com

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